「複数のサービスに散らばった売上データを、毎月手作業で1つの表にまとめている」——その集計作業は、自動化ツールMake(メイク)を使えば自動化できます。本記事では、売上データをGoogle スプレッドシートへ自動集計するシナリオの作り方を解説します。毎月の集計作業は、単純なわりに時間がかかり、ミスも起きやすい業務の代表格です。複数のサービスからデータを集め、表記を整え、1つの表にまとめる——この一連の流れをMakeに任せれば、担当者は集計作業から解放され、本来注力すべき分析や判断に時間を使えるようになります。
Makeとは〜視覚的に組める自動化ツール
処理の流れを「線でつなぐ」
Makeは、複数のWebサービスを連携させて作業を自動化するツールです。各アプリを「モジュール」として配置し、線でつないで処理の流れ(シナリオ)を視覚的に組み立てます。条件分岐やデータ整形を柔軟に設定でき、複雑な自動化に強いのが特徴です。
売上自動集計シナリオの作り方
ステップ1:データの取得元を決める
ECの管理画面、決済サービス、フォームの回答など、売上データの取得元を洗い出します。Makeはこれらのサービスとモジュールで接続し、新しいデータを自動で取得します。
ステップ2:整形・フィルターする
取得したデータから必要な項目(日付・金額・商品名など)を抜き出し、表記を整えます。「テスト注文を除外する」といったフィルターもこの段階で設定できます。
ステップ3:Google スプレッドシートへ書き込む
整形したデータを、集計用のGoogle スプレッドシートに自動で行追加します。スプレッドシート側で関数やピボットテーブルを組んでおけば、データが追加されるたびに月次集計が自動更新されます。グラフを設定しておけば、売上の推移が視覚的に把握でき、経営会議の資料作成も不要になります。データの入力から見える化までが、ほぼ手作業ゼロで完結するのが理想的な状態です。
無料プランの範囲
Makeには無料プランがあり、月あたりの処理回数の範囲内でシンプルな自動化を試せます。処理回数が多い場合や高頻度の実行が必要な場合は有料プランが必要です。最新の料金・制限は公式サイトでご確認ください。当協会の支援現場では、まず無料プランで月次集計を試し、効果を確認してから実行頻度を上げる進め方をおすすめしています。
MakeとZapierはどう違うのか
柔軟性のMake、手軽さのZapier
同じ自動化ツールでも、Makeは処理の流れを視覚的に細かく設計でき、複雑な条件分岐やデータ加工に強みがあります。一方Zapierは、シンプルな「きっかけ→動作」を素早く組むのに向いています。売上集計のようにデータの整形や条件分岐が必要な処理はMakeが扱いやすく、「フォーム入力を通知するだけ」のような単純な自動化はZapierが手軽です。どちらも無料プランがあるので、自社の処理の複雑さに合わせて選ぶとよいでしょう。
集計の自動化がもたらす効果
「集計待ち」がなくなる
手作業での集計は、担当者がまとめるまで誰も最新の数字を見られません。自動集計にすれば、データが発生するたびにスプレッドシートが更新され、経営者や現場がいつでも最新の売上を確認できます。月末にまとめて集計していた作業がなくなるだけでなく、「数字を見て早く手を打つ」スピード経営にもつながります。当協会が支援した企業でも、集計の自動化によって月次の振り返り会議の準備時間が大幅に短縮されました。
自動化を社内に定着させる
仕組みを見える化しておく
作った自動化シナリオは、どんな処理をしているかを簡単な図やメモにして残しておきましょう。担当者しか中身を知らない状態だと、不具合時や担当変更時に誰も直せなくなります。仕組みを見える化しておくことが、自動化を一時的な取り組みで終わらせず、長く活かすための鍵です。
よくある失敗パターンと対策
失敗1:エラー時の通知を設定していない
シナリオが途中でエラー停止しても気づかず、集計漏れが発生するケースです。対策は、エラー発生時にメールやSlackへ通知する設定を必ず入れておくこと。
失敗2:いきなり全工程を自動化しようとする
複雑なシナリオを一度に組むと、どこで問題が起きたか特定しづらくなります。当協会が支援したある小売業のお客様(従業員18名規模)では、まず1つのデータ元だけを自動集計し、動作を確認してから対象を増やしたことで、安定した運用を実現しました。
まとめ
Makeを使えば、散らばった売上データのGoogle スプレッドシートへの集計を自動化できます。小さなシナリオから始め、エラー通知を設定して安定運用するのがポイントです。自社の集計業務の自動化を相談したい場合は当協会へどうぞ。


