AppSheetとGlideを比較〜中小企業の業務アプリ開発に向くのは

AppSheet

ノーコードで業務アプリを作るならAppSheetGlideが代表的な選択肢です。どちらもスプレッドシートからアプリを作れますが、性格は異なります。本記事では、中小企業がどちらを選ぶべきか、観点別に比較します。どちらも「プログラミングなしでアプリが作れる」点は共通していますが、得意なことや向いている場面が異なります。自社の目的に合わないツールを選ぶと、後から作り直しになったり、必要な機能が実現できなかったりします。最初の選択を間違えないために、両者の違いをしっかり押さえておきましょう。

2つのツールの基本的な違い

AppSheet:業務ロジックに強い

AppSheetはGoogleが提供するノーコードツールで、Google Workspace との親和性が高く、複雑な条件分岐や業務ルールの作り込みに強みがあります。在庫管理・承認フローなど、業務ロジックがしっかりしたアプリ向きです。

Glide:見た目の作りやすさに強い

Glideは、洗練された見た目のアプリを直感的に素早く作れる点が魅力です。現場ですぐ使えるシンプルなアプリを、デザイン性高く仕上げたい場合に向いています。

観点別の比較

データ連携

AppSheetはGoogle スプレッドシートはもちろん、各種データベースとの連携に強みがあります。Glideもスプレッドシートや独自データベースに対応し、シンプルな構成なら扱いやすいです。

画面の作りやすさ

見た目の美しさと作成スピードはGlideに分があります。一方、細かな業務要件を反映する柔軟性はAppSheetが優れます。

料金

両者とも無料で試せるプランと有料プランがあります。本格運用時の費用は利用人数や機能で変わるため、最新の料金体系は各公式サイトでご確認ください。

中小企業の選び方

当協会の支援現場での目安は、「Google Workspace を中心に使い、承認や在庫など業務ロジックを作り込みたいならAppSheet」「現場でサッと使えるシンプルで見やすいアプリならGlide」です。まずは無料プランで小さく作り、相性を確かめてから決めるのが確実です。

導入を成功させる進め方

1つの業務で試してから広げる

どちらのツールを選ぶにせよ、最初から複数業務をアプリ化しようとせず、1つの業務に絞って作ってみるのが成功の鉄則です。たとえば「在庫確認だけ」「日報だけ」と範囲を限定し、現場で実際に使ってもらいながら改善します。小さく作って成功体験を得れば、次のアプリ化への社内の理解も得やすくなります。いきなり全社の基幹業務をアプリ化しようとすると、要件が膨らみ完成しないまま頓挫しがちです。

ノーコードでも設計は重要

データ構造を最初に整理する

ノーコードツールは手軽に作れる反面、土台となるデータ構造(どんな項目を、どう関連付けて管理するか)が雑だと、後から大きな作り直しが必要になります。アプリを作り始める前に、管理したいデータを表に書き出し、項目と関係を整理しておきましょう。この「設計の一手間」が、長く使えるアプリになるかどうかを左右します。当協会の支援でも、作成前のデータ整理に最も時間をかけることをおすすめしています。

迷ったときの判断軸

「誰が使うか」で考える

選択に迷ったら、「誰が、どんな場面で使うアプリか」を起点に考えると整理できます。社内の管理業務でデータ連携や業務ルールが複雑ならAppSheet、現場の担当者がスマホで手軽に使うシンプルなアプリならGlide、という具合です。使う人と場面が明確になれば、必要な機能も自ずと見えてきます。当協会の支援でも、まず利用者と利用シーンを具体的に描くことから選定を始めています。

よくある失敗パターンと対策

失敗1:ツール選びに時間をかけすぎる

比較検討ばかりで一向に作り始めない「検討疲れ」に陥るケースです。対策は、どちらか一方の無料プランで実際に小さなアプリを作ってみること。触れば自社に合うかすぐわかります。

失敗2:将来の拡張を考えずに選ぶ

当協会が支援したある製造業のお客様(従業員45名規模)では、当初シンプルなアプリで十分と考えていましたが、後に承認フローが必要になりました。最初から拡張余地のあるツールを選んでいたため、作り直さずに済みました。将来の要件も見据えて選ぶことが大切です。

まとめ

AppSheetは業務ロジックとGoogle Workspace連携に、Glideは見た目と作成スピードに強みがあります。自社の用途と将来の拡張性を踏まえ、無料プランで小さく試してから選びましょう。どちらを選んでも、現場の声を聞きながら育てていく姿勢が、長く使われるアプリづくりの決め手になります。業務アプリ開発の相談は当協会へどうぞ。

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