Google Workspace Updatesで2026年10月23日に、Gemini NotebookをGeminiアプリの「Connected App(連携アプリ)」として使えるようになったことが案内されました(2026年10月時点)。この記事では「Gemini Notebookの連携アプリ対応とは何か」を整理し、中小企業が確認すべき設定と、小さく試す方法をまとめます。
Gemini Notebookの連携アプリ対応とは:要点3行
- Geminiアプリのチャット内で、自然言語によってノートブックの管理・照会ができるようになりました。
- チャットで「@Gemini Notebook」と入力すると、ノートブックの作成、ソースの追加、重要メモの保存、既存ノートブックからの情報取得ができます。プロンプトの内容に応じて、Geminiが自動で連携アプリを使うこともあります。
- 管理者側のConnected Appアクセスはデフォルトで有効(ON)です。提供対象は全Google Workspace顧客、Google Workspace Individual、個人Googleアカウントです。
発表で例示されている操作
- ノートブックの作成・編集・削除
- ソースの追加・更新・削除(例:チャットの内容をノートブックにコピー)
- ノートブックとソースの一覧表示
- ノートブックの文脈を使った質問への回答
これまでノートブックの操作は専用の画面で行う場面が中心でしたが、普段使うGeminiのチャットから呼び出せる点が今回の変化です。Gemini Notebook自体の位置づけは、当協会のExpert Intelligence記事や、NotebookLMの使い方(文書AI活用)もあわせてご覧ください。
中小企業への影響:コスト・業務・人材・競合の4視点
コスト
発表では、エディション別の制限や料金についての記載はありません。そのため、自社の契約でどこまで使えるかは、管理画面と公式ヘルプで確認する必要があります。追加費用の有無を、この記事から断定することはできません。
業務
会議メモ、提案書の下書き、マニュアルなどをソースとして整理しておけば、チャットから「あの資料の内容を踏まえて答えて」と呼び出せる可能性があります。画面を行き来する手間が減ることで、情報探しの時間短縮につながるかもしれません。ただし効果の大きさは、資料の整理状況や使い方によって変わります。
人材
専任のIT担当者がいない会社でも、自然言語で操作できるため、導入時の心理的な壁は下がる可能性があります。一方で、「どの情報をノートブックに入れてよいか」の判断は人によってばらつきやすく、社内ルールの整備が重要になります。
競合
こうした機能は、社内の知識をどれだけ整理・蓄積しているかで活用の差が出やすい分野です。他社の動向を気にしすぎるより、自社の資料をどう整えるかに目を向けるほうが、現実的な備えになります。
管理者設定の確認方法:デフォルトONに注意
管理者が確認すること
Connected Appへのアクセスは、デフォルトでONです。Admin consoleの「Gemini」と「Gemini Notebook」のアクセス設定で制御でき、GeminiとGemini Notebookの両方がOnになっているグループまたは組織部門のユーザーだけが利用できます。意図せず全社で使える状態になっていないか、早めに確認しておくと安心です。詳細は、Googleの管理者向けヘルプ「Control Gemini App access to Workspace services」が案内されています。
ユーザー側の設定
エンドユーザー側は、EEA(欧州経済領域)以外ではデフォルトON、EEAではOFFです。Geminiアプリの「設定 > Connected Apps」から変更できます。
展開状況と未確認の点
展開はRapid ReleaseおよびScheduled Releaseドメインで提供開始とされており、他のリリーストラックの日付は記載されていません。また、対応言語、データの取り扱いの詳細は発表に記載がなく、日本語環境での挙動も発表だけでは確認できません。実際の画面表示や動作は、ご自身のアカウントで検証してください。
今すぐできる一歩:無料・低コストの小さな実証
- 管理者設定を確認する:Admin consoleでGeminiとGemini Notebookのアクセス設定、対象の組織部門を確認します。
- 社内情報の持ち込み範囲をルール化する:たとえば「公開してよい資料」「社内限定の資料」「持ち込まない情報(個人情報、取引先の機密など)」の3区分を作り、ノートブックに入れてよい範囲を文章にします。
- 少人数・非機密の資料で試す:公開済みの自社紹介資料や一般的な業務マニュアルなど、漏れても困らないものを1冊のノートブックにまとめ、チャットから「@Gemini Notebook」で呼び出してみます。
- 振り返る:探す時間が減ったか、誤りはなかったかを1〜2週間記録し、継続の可否を判断します。
削除などの操作もチャットから行えると案内されているため、試す際は、誰がどのノートブックを編集できるかも事前に決めておくと安心です。
当協会の視点と支援メニュー
生成AIの新機能は「使えるようになった」時点では、ルールや設定が追いついていないことが少なくありません。当協会では、中小企業のGoogle Workspace環境を前提に、管理者設定の確認、社内情報の持ち込みルールの作成、小さな実証の設計までを支援しています。まずは現状の整理だけでも承ります。サイト全体の最新情報はAI/DX情報サイトでも随時発信しています。
まとめ
Gemini Notebookの連携アプリ対応により、Geminiアプリのチャットからノートブックを操作できるようになりました(2026年10月時点)。ポイントは次の3点です。
- 管理者設定はデフォルトON。Admin consoleで対象範囲を確認する。
- 社内情報の持ち込み範囲を、先にルール化しておく。
- 日本語環境の挙動などは発表だけでは確認できないため、非機密の資料で小さく検証する。


